すのこベッドの工場見学に行ってきました!
スタッフ:タケオカ
当店のすのこベッドは、地元である広島県府中市近郊の工場で製造され、婚礼家具で有名な府中の家具に長年携わっている職人さんに作ってもらっています。今回はそんな伝統的な技術を生かした、すのこベッドを手がける工場を訪れてみました。
家具の町・府中市
府中市は、鳥取県石見銀山と瀬戸内海の港を結ぶ石州街道の要所として栄えた町です。中国山地の良質な木材が福山港に運ばれていく通り道で、木材の乾燥に適した気候から家具づくりが盛んになりました。ひずみやゆがみが少なく、品質の高さに定評があったことから、古くから高級たんすや婚礼家具の産地として知られています。
「環境に優しい、家具づくり」
豊かなヒノキの産地として知られる岡山、広島の山々。そこで植林される木は、成長に合わせて間引きされ、木と木の間に十分な間隔が空けられます。そうすることによって、一本一本の木に光が当たり、幹が太くなり、のびのびと張った根は保水力にも優れるのだそう。
このように丈夫な木を育てるためには、手間ひまをかけたメンテナンスが欠かせません。当店の「ひのきのすのこベッド」は、この森をメンテナンスした際に間引いた間伐材を使っています。まさに、自然の恵みを無駄にしない家具づくりですね。
「環境に優しい、家具づくり」
豊かなヒノキの産地として知られる岡山、広島の山々。そこで植林される木は、成長に合わせて間引きされ、木と木の間に十分な間隔が空けられます。そうすることによって、一本一本の木に光が当たり、幹が太くなり、のびのびと張った根は保水力にも優れるのだそう。
このように丈夫な木を育てるためには、手間ひまをかけたメンテナンスが欠かせません。当店の「ひのきのすのこベッド」は、この森をメンテナンスした際に間引いた間伐材を使っています。まさに、自然の恵みを無駄にしない家具づくりですね。
すのこベッド作り
・まず、しっかりと乾燥
工場に届いたばかりの木材にはまだ水分が含まれているため、気温の変化で伸縮してしまうことが……。そのため、まずは数カ月から数年かけて風を通して自然乾燥させます。こうすることで、製品になった時にひび割れや反りが起こりにくくなるそうです。
・ひとつひとつ、正確にカット
長い準備期間を経て、ようやく家具づくりがスタート。ゴツゴツとした木材を削っていくと、なめらかな木肌があらわれます。
パーツごとに正確に寸法を測ってカットします。ここで少しでもずれると、組み立てた時に隙間ができたりゆがんでしまったりするので、職人さんがひとつひとつ緻密に作業します。
こうしてカットしたパーツは、機械で表面を研磨します。表面に節やムラが残っていればパテ補修で整えます。
・狂いのない「ほぞ加工」
こちらの工場では、パーツ同士を接着剤でべた付けするのではなく、二本の板に凹凸をつける「ほぞ」加工を行い、強度を持たせます。凹凸の位置や大きさがずれてはいけないので、職人さんも神経を使う工程です。
・ていねいに磨きあげる
出来上がったフレームやパーツは、組み立て作業に入る直前にもう一度研磨します。大まかな部分は紙やすり機械で表面のざらつきを削り、細かい部分は職人さんが手触りを確かめながらていねいに磨きあげていきます。
そして、次は塗装。こちらも一つずつ手作業で行います。
塗装をしておくと、ひび割れや反りを防ぐことができ、木目がきれいに浮かびあがって美しく仕上がるそうです。
・伝統技法「蟻組み(ありぐみ)」でがっしりと
いくつも施されるほぞ加工の中で、フレーム角には「蟻組み」という技法が使われます。
蟻組みとは、先端が広くなるように台形に加工して組むことで、こうすることで引く力に対する強度が増すと考えられています。また完成時には、幾何学的な模様が見られるため、アクセントにもなります。
この「蟻組み」は、婚礼たんすを得意としてきた府中の家具のシンボルとも言える技術。“せっかく府中の工場で作るのだから、「蟻組み」を使ったベッドにしよう!”と、工場と家具の里の開発チームがこだわって設計しました。
熟練した職人さんが複雑な形を一つ一つ合わせていく伝統の技が、ベッドの土台をしっかりと固定し、きしみのないベッドが生まれるのですね。
・ベッドを支える脚を作る
すのこベッドを支える大事な脚は、角柱、丸みのある太脚、円柱の3種類。これも職人さんが手作業で加工しています。床を傷つけないように脚裏にフェルトを貼る心配りも。
・すのこ板を取り付けて、できあがり!
いよいよ、ベッドのフレームにすのこ板を付けていきます。
治具(じぐ)と呼ばれる道具をすのこ板の間にはさみながら、等間隔に並ぶように手で微調整をして組立てます。
数多くあるパーツをしっかりと取り付けたら、すのこベッドの完成です!
工場では定期的に、実際にベッドを組み立て、不具合がないか確認するチェック作業も行っています。
工場に届いたばかりの木材にはまだ水分が含まれているため、気温の変化で伸縮してしまうことが……。そのため、まずは数カ月から数年かけて風を通して自然乾燥させます。こうすることで、製品になった時にひび割れや反りが起こりにくくなるそうです。
・ひとつひとつ、正確にカット
長い準備期間を経て、ようやく家具づくりがスタート。ゴツゴツとした木材を削っていくと、なめらかな木肌があらわれます。
パーツごとに正確に寸法を測ってカットします。ここで少しでもずれると、組み立てた時に隙間ができたりゆがんでしまったりするので、職人さんがひとつひとつ緻密に作業します。
こうしてカットしたパーツは、機械で表面を研磨します。表面に節やムラが残っていればパテ補修で整えます。
・狂いのない「ほぞ加工」
こちらの工場では、パーツ同士を接着剤でべた付けするのではなく、二本の板に凹凸をつける「ほぞ」加工を行い、強度を持たせます。凹凸の位置や大きさがずれてはいけないので、職人さんも神経を使う工程です。
・ていねいに磨きあげる
出来上がったフレームやパーツは、組み立て作業に入る直前にもう一度研磨します。大まかな部分は紙やすり機械で表面のざらつきを削り、細かい部分は職人さんが手触りを確かめながらていねいに磨きあげていきます。
そして、次は塗装。こちらも一つずつ手作業で行います。
塗装をしておくと、ひび割れや反りを防ぐことができ、木目がきれいに浮かびあがって美しく仕上がるそうです。
・伝統技法「蟻組み(ありぐみ)」でがっしりと
いくつも施されるほぞ加工の中で、フレーム角には「蟻組み」という技法が使われます。
蟻組みとは、先端が広くなるように台形に加工して組むことで、こうすることで引く力に対する強度が増すと考えられています。また完成時には、幾何学的な模様が見られるため、アクセントにもなります。
この「蟻組み」は、婚礼たんすを得意としてきた府中の家具のシンボルとも言える技術。“せっかく府中の工場で作るのだから、「蟻組み」を使ったベッドにしよう!”と、工場と家具の里の開発チームがこだわって設計しました。
熟練した職人さんが複雑な形を一つ一つ合わせていく伝統の技が、ベッドの土台をしっかりと固定し、きしみのないベッドが生まれるのですね。
・ベッドを支える脚を作る
すのこベッドを支える大事な脚は、角柱、丸みのある太脚、円柱の3種類。これも職人さんが手作業で加工しています。床を傷つけないように脚裏にフェルトを貼る心配りも。
・すのこ板を取り付けて、できあがり!
いよいよ、ベッドのフレームにすのこ板を付けていきます。
治具(じぐ)と呼ばれる道具をすのこ板の間にはさみながら、等間隔に並ぶように手で微調整をして組立てます。
数多くあるパーツをしっかりと取り付けたら、すのこベッドの完成です!
工場では定期的に、実際にベッドを組み立て、不具合がないか確認するチェック作業も行っています。
職人さんにお話を伺いました
長年にわたって「ひのきのすのこベッド」を作り続けている満丸さん。
満丸さんがすのこベッドを作る際に特にこだわっているのが、しっかりとした強度なのだとか。
「お客様が安心して長く使い続けられるように、強度があり、きしみ音が出ないベッドに仕上げることを1番に考えています」。
そんな頑丈なベッドを作る上で要となる工程は何かと尋ねると、
「『木取り』と呼ばれる木材を見極める工程で、この作業がベッドの仕上がりに大きく関わります。木材は人工物ではなく天然のもの。そのため、一本一本で反りや模様が異なります。どの木材を、どう使うのがよいかを決めるのは、経験が求められる難しい作業です」と話してくれました。
満丸さんがすのこベッドを作る際に特にこだわっているのが、しっかりとした強度なのだとか。
「お客様が安心して長く使い続けられるように、強度があり、きしみ音が出ないベッドに仕上げることを1番に考えています」。
そんな頑丈なベッドを作る上で要となる工程は何かと尋ねると、
「『木取り』と呼ばれる木材を見極める工程で、この作業がベッドの仕上がりに大きく関わります。木材は人工物ではなく天然のもの。そのため、一本一本で反りや模様が異なります。どの木材を、どう使うのがよいかを決めるのは、経験が求められる難しい作業です」と話してくれました。
まとめ
府中は、質の良いひのきが調達できる家具の町です。木取りから梱包・出荷まで、ひとつひとつ、ていねいに行われる工程に、職人さんの家具づくりへのこだわりを感じさせられました。