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【福岡県朝倉郡東峰村】小石原の焼き物旅行

タケオカ スタッフ:タケオカ

350年の歴史を持ち、近年ではデザイン性の高さや、使い勝手の良さから人気が高まっている“小石原焼”。当店でも5年ほど前から小石原焼の商品を取り扱っており、社内にもファンが大勢います。
実は私もその一人で家族と一緒に、小石原焼の産地である東峰村(旧小石原村)へ“焼き物旅行”に行ってきました。
今回は、その旅を通して実感した東峰村と小石原焼の魅力をお伝えしたいと思います!

小石原焼とは

小石原焼とは

小石原焼は、古くから庶民の間で愛用されてきた焼き物です。
小石原の周辺では陶芸に適した陶土が多く取れ、釜を焚く薪も手に入りやすかったため、350年ほど前から作られるようになったと言われています。

そんな小石原焼の最大の特徴は、「飛び鉋(かんな)」と呼ばれる技法で刻まれた幾何学的な模様です。

 

鉋という名前が付いていますが、大工道具の鉋とは関係がなく、機械時計などの部品であるゼンマイバネが使われます。ろくろを回しながらこのゼンマイバネで器の表面を削る(鉋がけする)と、バネが反動で跳ね返されるので、点線のような模様を刻むことができるそうです。

 

ろくろの速度や職人の力加減によって模様が変わるため、唯一無二の柄ができるのが魅力です。

 

また、素朴でシンプルなデザインが多いのも小石原焼の特徴です。シンプルな形状と独特の幾何学模様は、どことなく北欧デザインに似ているため、和物の陶器でありながら洋食との相性もよく、現代の食卓にも取り入れやすいアイテムです。

まずは道の駅で窯元探し

小石原焼とは

そんな小石原焼の産地である東峰村は、英彦山のふもと標高200~500mに位置する高原地帯にあります。
福岡市内から、車で1時間ほどで到着。自然が豊かで、緑がとても多い場所です。

村に着いたら、まず“道の駅 小石原”で情報収集をすることに…。ここには、地元の野菜やお土産を販売する物産コーナー、レストランなどがあります。

 

さらに、約50軒の窯元が出品する陶芸コーナーも併設されていました。ここだけでも十分買い物が楽しめる品揃えです!

 

陳列棚には窯元や職人の名前が書かれた札が設置され、中にはパンフレットが置いてある棚もありました。最近では、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSで情報を集めることもできますが、道の駅ではSNSを利用していない窯元の情報も手に入ります。

気になった窯元へ!

小石原焼とは

気になるお店の情報を集めたら、いよいよ窯元めぐりへ出発!この旅行では、1日に6軒の窯元を訪ねました。
建物の雰囲気や構造は、窯元ごとに全く違います。

ショールームを構えている場合もあれば、工房内で商品を展示・販売している場合もあるので、複数軒めぐるとそのような違いを感じられるのが楽しかったです。

 

中に入ると、どの窯元もたくさんの商品が並べられており、一般の旅行客でも購入することができます。中には、お値打ち品が隠れていることもあるので、宝探しのようなワクワクした気持ちで買い物が楽しめました。

 

職人さんやそのご家族がショールームにいらっしゃった窯元では、その歴史や、焼き物に対する思いなどを聞くこともできました。

特に、焼き物に使用している釉薬(ゆうやく)や、模様の特徴などのお話は興味深かったです。

さらに、商品の食器のお手入れ方法などを教えてもらうこともできました。生産者だからこそ知っている、お手入れのコツや保管方法などが聞けるのは、現地ならではのメリットですよね。

今回は特別に工房を見学させてもらいました

小石原焼とは

窯元めぐりでは、工房の作業風景を見せてもらえる場合もあります。ただしすべての窯元で見学ができるわけではないので、どうしても見学がしたい!
という人は、事前に連絡をして、見学ができるかどうかを確認しておくのがオススメです。
工房では、色んな作品や、職人がろくろを回している姿を見ることができました。

中でも特に印象に残っているのは、焼き窯です。焦げたレンガやすり減った土壁から見て取れる長い歴史に感動しました。

 

工房によってはガス窯を使用しているところもありました。工房ごとの設備や環境の違いを知ることができるのも、工房見学の面白さです。

 

工房さんによっては、陶芸体験を開催されていることもあるようです。自分で作った食器は旅の思い出にもなるので、愛着が増しそうですよね。

購入品を使ってみて

小石原焼とは

この旅の中で、私たち家族はマグカップとお皿を購入しました。
小石原焼の食器は、吸い付くような手触りで、手に馴染む使い心地です。
さらに、器に入れた飲み物が少しまろやかになるような気もしています。
また、見た目がとてもおしゃれなので、何を乗せても写真映えするのもうれしいポイント。
食卓が華やかになるため、ついつい小石原焼の食器ばかり使ってしまい、今では食卓で大活躍しています。

まとめ

実は、今回ご紹介した東峰村は、2017年の九州北部豪雨によって被害を受けた地域で、小石原焼きの窯元も、その被害は少なくありませんでした。
しかし、現在も復興を進めながら、たくさんの小石原焼きを作り続けています。ぜひ皆さんも、旅行がてら窯元めぐりをしてみてはいかがでしょうか。
きっと素敵なアイテムとの出会いが待っていると思いますよ。